土地区画整理法


(換地処分の効果)
第104条 

1項
前条第4項の公告があつた場合においては、換地計画において定められた換地は、その公告があつた日の翌日から従前の宅地とみなされるものとし、換地計画において換地を定めなかつた従前の宅地について有する権利は、その公告があつた日が終了した時において消滅するものとする。

2項 
前条第4項の公告があつた場合においては、従前の宅地について存した所有権及び地役権以外の権利又は処分の制限について、換地計画において換地について定められたこれらの権利又は処分の制限の目的となるべき宅地又はその部分は、その公告があつた日の翌日から従前の宅地について存したこれらの権利又は処分の制限の目的である宅地又はその部分とみなされるものとし、換地計画において換地について目的となるべき宅地の部分を定められなかつたこれらの権利は、その公告があつた日が終了した時において消滅するものとする。

3項 
前二項の規定は、行政上又は裁判上の処分で従前の土地に専属するものに影響を及ぼさない。

4項 
施行地区内の宅地について存する地役権は、第1項の規定にかかわらず、前条第4項の公告があつた日の翌日以後においても、なお従前の宅地の上に有する。

5項 
土地区画整理事業の施行に因り行使する利益がなくなつた地役権は、前条第4項の公告があつた日が終了した時において消滅する。

6項 
第89条の4又は第91条第3項の規定により換地計画において土地の共有持分を与えられるように定められた宅地を有する者は、前条第4項の公告があつた日の翌日において、換地計画において定められたところにより、その土地の共有持分を取得するものとする。この場合において、従前の宅地について存した先取特権、質権若しくは抵当権又は仮登記、買戻しの特約その他権利の消滅に関する事項の定めの登記若しくは処分の制限の登記に係る権利は、同項の公告があつた日の翌日以後においては、その土地の共有持分の上に存するものとする。

7項 
第93条第1項、第2項、第4項又は第9項の規定により換地計画において建築物の一部及びその建築物の存する土地の共有持分を与えられるように定められた宅地又は借地権を有する者は、前条第4項の公告があつた日の翌日において、換地計画において定められたところにより、その建築物の一部及びその建築物の存する土地の共有持分を取得するものとする。前項後段の規定は、この場合について準用する。

8項 
第94条の規定により換地計画において定められた清算金は、前条第4項の公告があつた日の翌日において確定する。

9項 
第95条第2項又は第3項の規定により換地計画において定められた換地は、前条第4項の公告があつた日の翌日において、当該換地の所有者となるべきものとして換地計画において定められた者が取得する。

10項 
第95条の2の規定により換地計画において参加組合に対して与えるべきものとして定められた宅地は、前条第4項の公告があつた日の翌日において、当該宅地の所有者となるべきものとして換地計画において定められた参加組合員が取得する。

11項 
第96条第1項又は第2項の規定により換地計画において定められた保留地は、前条第4項の公告があつた日の翌日において、施行者が取得する。

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